上側に吊り天井を出してみた② - メリットとデメリット

2021年3月20日土曜日

熱気球

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次に前の記事のトレード振り返りで
気づいた部分に関して
メリットとデメリットに分けて
それぞれ深堀りしていこうと思います。
まずはメリットからです。

上方向の吊り天井のメリット


普通に複利を建てるより利益率が良い


建値近辺で普通に複利を数本建てただけの場合と
その数本を利食いしながら建て増しし続けた場合とでは
その後レートが上昇し続けた場合利益率に差が出てきます。
※通常の増し玉と吊り天井使用時の利益率に関しては
以前検証記事を書いていますのでそちらを参考にしてみてください。


「利食い益で複利を建てる」という体験をすることができた


複利の原資として教科書では
「トラップ益と複利の利食い益を原資とする」とありますが、
私はこれまで複利はトラップ益を使ってしか建てた事がありませんでした。
(実際にはあったのかもしれませんが、記憶にないですw)

というのは「複利を一旦利確して再度複利を建て増す」
というのは結構難易度が高い様に思えるからです。
理由としまして

  • 複利に利益が乗った時に的確な利食いポイントを探り当てる必要がある。
  • 複利を建て直す際にも同様に建て直しポイントを探り当てる必要がある。
  • 複利の利食い⇒建て直しの間に待機時間を必要とする
    (目標の建て直しポイントまで戻ってこれない可能性もある)

 

これらはそれぞれチャートを読む力
いわゆる「裁量力」や「メンタル」を必要としますが、
せっかくくるくるワイドをやっているなら
なるべく裁量やメンタルに軸足を置きたくないですよね。

それなら全体の状況を見て
下がりきったと思われる位置で、
貯まったトラップ益のみを使って
建値が有利になるように配慮しつつ
含み益はなるべく利食いせず
出口まで我慢した方が良い気がしますし
実際自分もそうしています。

ですが吊り天井は利食いと建て直しが
レートの上昇に伴って強制的に行われるため、
これらの雑念を排除して
複利を建て増す事に集中でき
「複利はトラップ益で建て増す物」
という固定概念を破る事ができました。


 

レートの上昇時の複利の建て増しが簡単


これは上の内容と少しかぶりますが、
「レート上昇に伴う複利の建て増し」
結構難易度が高い仕掛けだと思います。

複利はリミットを固定するため
レートが上昇すれば
建て増しに必要な資金は増大していきますし
それに反してレートより高い位置で建てれば建てるほど
含み益が減り反転した際に損失が出やすくなります。
つまり「上昇時に複利を建てると
複利一本あたりのコストは上昇
それに反比例して利益は出にくくなり
複利を建てるのに使ったトラップ益をロスしやすくなる」
という事になります。
これはあまり美味くないですね。





またレートの上昇に伴って
設定した複利のリミットと実際のレートはどんどん乖離していきますので
短い時間で小刻みに複利のレートを見直す作業が必要になります

ですが上側の吊り天井は
レートの上昇に伴って自動でリミットが切り上がりますので
複利に差し入れる資金は常に一定額で済みますし
またレートの切り上げと建て直しが
一連の操作でセットになっていますので
レートの見直しも機械的に行うことができ、
建て直しの作業に迷いが生じません。
この「迷い」を排除することで
レートの上昇時には躊躇なく攻撃を仕掛ける事ができます。


くるくるワイドは中長期の比較的長いスパンで仕掛ける
安定性の高い手法ですが、
やはりトレードという勝負の世界にいる事は事実ですので
ここぞという場面では少々不格好でも
なりふり構わず思い切って仕掛ける事は大切だと思いますし

またいつでも仕掛けられるように準備しておくことも
同じくらい重要だと思います。


トラップ益を蓄積することができた


これも上の内容と少し被るのですが
複利の利食い益を使って連続で建て直すため
必然的にトラップ益は使われず手元に残っていきます
これは結構不思議な感覚だったのですが、
トラップ益を使わずとも複利の本数がどんどん増えていくため
トラップ益が結構大きな金額になります。

この「使いでのある」トラップ益でレートが落ち着いた時に
改めて「長期スパンで建値を有利にするための複利」を建ててもいいですし
そのまま使わず取っておいて
上げ止まったら手仕舞いして利益にしてもいいですし、
あるいは上昇をさらに見込んで
吊り天井にさらにトラップ益を使って
複利を重ねて建ててもいいかもしれません。
イメージとしては「ガンガン攻撃しているのに
余力がどんどん貯まっていく」みたいな感じです。

これはもう百聞は一見にしかずで
ぜひ体感して頂きたいです。


上方向の吊り天井のデメリット


ここまで良いことばかり書いていましたが
デメリットというか、
下側の吊り天井と比べてイマイチな面もありましたので
合わせて書いて置きます。
 

レートが下がると(切られると)ダメージが大きい


これまで書いて来ました通り、
上側の吊り天井も基本的におすすめではあるのですが、
下側の吊り天井ほど「上がっても下がってもヨシ!」という訳ではありません。。

下側の吊り天井
レート下降時にはどんどん本数が増えて両建てに向かいますし
レート上昇時には本体は当然順行に向かいますので
吊り天井は切られる方向ですが、
トレード全体で見ると「上がっても下がってもOK」という事になります。




対して上側の吊り天井
レート上昇時には利食いと建て増しを繰り返して
どんどん攻撃力を増していきますが、
レート下降時には吊り天井もどんどん含み損を抱えますし
本体も合わせて逆行しますのでいい所が何もありませんw


そう考えると上側の吊り天井は
性質的には攻撃的複利や接近戦と似たような性質を持ちますので
調整対策として分割利確やカウンターを随時入れて
吊り天井グループがまとめて切られない為の対策をしていく必要があると言えます。
あるいは天井に達したと思ったら思い切って
一旦全部決済するのもありかもしれませんね。






押し戻された時に備えるため全力疾走はしづらい


先程の「上がっても下がっても」という話の延長なのですが、
どうしても下がった時の対処をしながら攻撃を仕掛けるため
下側の吊り天井の様な感覚での
「利食い益を全部増し玉に突っ込む!」
みたいな全力疾走はしづらいです。
言い換えればサイドブレーキを引きながら
アクセスを踏んでいくという感覚
でしょうか。
これが自分的にちょっとイマイチポイントでした。
 

仕掛けの前準備が必要


最初から大きな資金量のヘッジ益が担保に使う
下側の吊り天井と異なり、
 

  1. トラップ益をまず貯めて
  2. そこから複利を建て
  3. さらにその利食い益で建て増しをする


という三段階の手順を必要とするため、
開始直後に仕掛けるのは少し難しいです。
このあたりは複利の建て方を工夫して
なるべく早く準備できるように
工夫していく必要がありますね。
ちなみに上側の吊り天井に必要な資金として
最低ロットとして複利5本くらいは用意しておきたいところです。

リミットに関しては
下側の吊り天井ほど深くなくても良いと思いますが
1~2円ほど幅を持たせておくと良いと思います。
局面としては攻撃的複利を転用する可能性が高いと思いますので
リミットも攻撃的複利くらいをイメージしておけば
ひとまず問題ないと思います。


メリットとデメリットを

わかる範囲で書き出してみました。
次の記事ではまとめとして
その他の気づきを書いていきます。


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